生産者紹介2 伊勢崎市 はた農園(ミニトマト)
“思わずにっこりピュアな味”
お客様の手元に届くまで、安全・安心
であることを目指しています
はた農園代表 畑裕樹さん(左側)
河内種苗店 河内俊樹さん(中央)
あざみ農園 阿左美昌良さん(右側)
文 園芸植物育種研究所 トマト担当 角田鈴奈
就農当初は自然災害など様々な困難があったとのことです。近隣には大玉トマトやキュウリ農家が多く、ミニトマト栽培をしているところがなかったものの、近隣のベテラン農家さん達がふらっと訪れては考えるヒントをくださったそうです。「今度は自分が地域の人たちに恩返しができるようになりたい」と話します。
♦品種選定や栽培管理の考え方
品種選定や栽培管理は「お客様の手元に届くまで、安全・安心であること」を基本にしています。農業生産は、生産物を購入される方だけでなく、生産者や周辺環境にとっても安全・安心でなければならないと考えています。そういった考えから合理的な減農薬、適切な肥培管理に努めています。現在は、必要最低限のコストと労力でできる完全省力型栽培を実現するべく、日々試行錯誤を繰り返されているとのことでした。
♦かむりを栽培して1年
自分の商品を手に取っていただいたお客さまからの声に励まされることも多く、生産者として、常に気持ちをぬくことはできません。
省力化のために試験的に導入した単為結果性の「かむり」ですが、今では食味の良さに注目しています。“フルーツみたいなミニトマト”として直売所にいらっしゃるお客さまやパート従業員に大変好評です。
♦「伊勢崎市青年農業者の会」を設立
トマト、イチゴ、セロリ、キュウリ、ブロッコリーなどを栽培する生産者が所属する「伊勢崎市青年農業者の会」では、定期的な勉強会を開き、失敗や成功を共有。同じ失敗を回避しながら、みんなで成長を目指しています。畑さんが中心となり、志の高い人たちのつながりの輪を育てています。
♦ブリーダーからのひとこと
畑さんは、「今までそうだったから」ではなく、やり方一つとっても、「なぜ?」と意味を考えることを大切にされています。これまで栽培してきた品種の栽培法に固執せず、様々な作型での「かむり」の生育状況を注意深く観察し、「かむり」の能力が最大限に引き出せるような栽培方法の検討をされています。お伺いする度、私も勉強させてもらっています。
著者プロフィール
- 名前
- 角田鈴奈
- 出身地
- 群馬県館林市
- 専門分野
- 植物育種(トマト)、ちょっとだけ分子遺伝学
- 趣味
- 釣り、登山、ヨガ、旅行
- 好きなもの
- 柑橘、和栗、クレープ
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