公益財団法人    
   園芸植物育種研究所

    Institute for Horticultura Plant Breeding
 





 


ポリッシ

  育種・採種技術に関する研究

栽培技術に関する研究

施設・資材に関する研究

種子の発芽・病害虫に関する研究

 
 
 
 
 

研究成果の発表等

1)学術論文等

@ 越智靖文 学位論文「メロンの果実内発芽に関する栄養・生理学的研究」 
2013年3月 (千葉大学大学院園芸学研究科提出)

 メロンの採種栽培において栽培途中の果実内で種子が発芽する現象「果実内発芽」についてその発生メカニズムと抑制方法を解明するため研究をおこなった。果実内発芽は、硝酸態窒素施肥量の増加またはカリウム施肥量の減少により、果汁中のABA含量が減少しその結果として果実内発芽が増加すること、果実内発芽し易い系統の果汁中のABA含量が低いことを明らかにした。

A Ochi, Y., T. Ito, M. Hohjo1, S. Tsukagoshi1, M. Johkan1, T. Maruo1 and Y. Shinohara1. Inhibition of Viviparous Sprouting on Melon Seeds using High Level of Potassium   Fertilization or Abscisic Acid Application. J. Japan. Soc. Hort. Sci. (1Chiba University Graduate School of Horticulture) (in press)

 メロンの果実内発芽の抑制方法について検討した。交配期以降の高カリウム施用(12.0 me・L−1)により、種子収量・品質を損なうことなく果実内発芽が抑制された。一方、交配後25日の果実にABAを散布する処理においても果実内発芽の抑制効果がみられたが、同時に種子数と種子の発芽率を著しく低下させる結果となった。

B Noriaki Momma, Yuso Kobara1, Seiji Uematsu2, Nobuhiro Kita3, Akinori Shinmura4 “Development of biological soil disinfestation in Japan.” Appl Microbiol. Biotechnol. DOI 10.1007/s00253-013-4826-9 (1農環研、2千葉県農総セ、3神奈川県農技セ、4北海道立総合研究機構)

 日本において古くから活用されてきた太陽熱消毒や田畑転換などの技術から、今日の土壌還元消毒が開発されるに至った歴史、日米における土壌還元消毒の普及の背景や現状を概説した。また、現在までに調べられている土壌還元消毒の消毒メカニズムは、寄与率の大小はあるものの、太陽熱消毒や田畑転換における消毒効果にも関与している共通的事象であることを論じた。

C Nipawan Jitsopakul1, Kanchit Thammasiri2, Tomohisa Yukawa3, Keiko Ishikawa “Effect of cryopreservation on seed germination and protocorm development of Vanda tricolor.” ScienceAsia 38:244-249 (2012). (1Rajamangala Univ. of Technology Isan, Thailand, 2Mahidol Univ., Thailand, 3Tsukuba Botanical Garden).

 ラン科バンダ属植物はタイの重要な遺伝資源であり、種子等の長期保存法が望まれている。本報では、バンダ・トリカラーの完熟種子を液体窒素にて保存した場合と、未熟種子をガラス化液により処理し液体窒素中で保存した場合、発芽率やプロトコーム増殖に効果があることを示した。

2)学会での発表等

@ 公益社団法人日本技術士会主催「4月期農業部会講演会」(2012年4月7日)
「メロンの果実内発芽に及ぼす窒素・カリ肥料の影響」 越智靖文

 メロンの採種栽培において果実内発芽が問題になっていることを紹介し、硝酸態窒素の増施またはカリウムの減少により果実内のアブシジン酸含量が減少することが原因であることを発表した。

A 日本線虫学会20周年記念公開シンポジウム(2012年9月19日)
「低濃度エタノールを用いた土壌還元消毒法による土壌病害虫防除技術」
植松 清次1、門馬法明、與語靖洋2、小原裕三21千葉農林総研・2農環研)

 土壌還元消毒法の開発の経緯と、日本やアメリカ等で実施された実証試験の結果を中心に紹介するとともに、植物寄生性線虫や土壌伝染性病原菌に対する抑制メカニズムについて紹介した。

B 第26回土壌伝染病談話会(2012年9月20日)
「土壌還元によるトマト萎凋病菌の抑制メカニズム」門馬法明

 持続可能な農業を実現するための一つの技術として土壌還元消毒の有用性、消毒効果だけでなく、土壌の微生物の多様性や発病抑止性を高レベルに維持できるなどの利点があることを紹介した。

C 2012 Annual International Research Conference on Methyl Bromide Alternatives and Emissions Reductions (フロリダ州メイトランド、2012年12月6-8)
“Effect of Biological Soil Disinfestation on Soil Fungi”Noriaki Momma, Yuso Kobara1 (1National Institute for Agro-Environmental Sciences)

 土壌糸状菌群と数種植物病原性糸状菌間で、二価鉄および酢酸、酪酸に対して病原菌群では相対的にそれらに対する感受性が高いことが、消毒効果の選択性に関与していることを発表した。

D 2012 Annual International Research Conference on Methyl Bromide Alternatives and Emissions Reductions (フロリダ州メイトランド、2012年12月6-8)
“Biological Soil Disinfestation (BSD) Techniques with Diluted Ethanol” Yuso Kobara1, Noriaki Momma, Yasuhiro Yogo1(1National Institute for Agro-Environmental Sciences)

 低濃度エタノールを用いた土壌還元消毒法の開発・普及に関する行政レベルでの取り組みの現状を紹介するとともに、様々な作物や栽培システムの現場で実施されている事例について紹介した。

E 平成24年度千葉県病害虫成績検討会(2013年3月15日)
「メロン黒点根腐病菌の検出を目的とした幼苗検定/褐色根腐病菌汚染土壌におけるトマト萎凋病の発病助長作用」門馬法明

 選択培地やPCRなどの特別な技術や装置を必要としない黒点根腐病菌の検出法および、トマト萎凋病菌と褐色根腐病菌の共存により、トマト品種の萎凋病抵抗性が打破されることを報告した。

3)学会活動等

@ 門馬法明 平成24年度 日本植物病理学会岐阜大会(2013年3月27-29日)で座長および講演要旨査読を担当(発表No.429-433)
A 門馬法明 Journal of General Plant Pathology 論文査読 計2報
B 石川恵子 園芸学研究 論文査読1報
C 石川恵子 Cryoletter 論文査読1報
D 門馬法明  日本土壌微生物学会 会計監査担当

 


                         

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